kirisame

「まだ降ってなさそう」と外に出たのに、
階段を降りると雨。
ミストシャワーのように
音もせずやさしく立ち込めるように降る雨。

霧雨。

頭のなかにこの言葉があらわれたのは、
思えば随分、久しぶりのこと。

霧雨の景色で思い出すのは、
ここ広島でも、
長く暮らした博多でもなく、
実家や、
その山の裏手にある、耶馬渓の景色。

湿った緑の風景と
もくもくとあがる温泉の湯気、
むちむちの自然薯がのった蕎麦…。

どうか、あの懐かしい山々に
これ以上の被害がありませんように。


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